• ティト

わたしの上には何もない


わたしの上には

何もない

わたしの下にも

何もない

星が

わたしを見るとき

きっとわたしは空の上

銀色の太陽が

見上げて言う

あの蒼い星には

わたしのために

歌うものがいる

だからいつもわたしは

あの星を見上げて泣く

わたしの涙が

愛しいあの星に届くよう

風よ、吹いておくれ

わたしの上には

何もない

わたしの下にも

何もない

金色の月が

見上げて言う

天の川よ

あなたの絶えない流れは素晴らしい

それにもまして

あの蒼い星の麗しいこと

わたしのために

踊るものがいる星

わたしは思う

暗い宇宙の広がりを

時から離れ漂っていく

無数の星が在ることを

上も下もなく

移動し続ける星の在処を

記す(しるす)ことは出来ない

宙のちぎれ雲

ひとつ

それがわたし

住処を記すことのない

ひとつ

#詩

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「魂の戸棚」

魂の戸棚に 重い風が 騒ぐ 黄昏時 星は黙る 不意に ヒナギクは 首を垂れた 天使の気配が 空を埋めた 灰色の西風吹き降り 古い星の地図を 吹き飛ばした ヒナギクと戸棚は ほうき星に運ばれ 別の星 シンと静まる野原の上で そっと 戸棚を開いてみれば 小川のように 新しい歌が 流れていた それは 朝日に包まれた 答えの包み #詩